リスク管理DXで自動車を運転する皆さまの安全をトータルサポート | AIカメラと発話音声のセンシングで安全に関する行動変容を促せるかを検証
リスク計測テクノロジーズ株式会社(以下、「当社」という)は、神奈川県が主催する「令和5年度県内産業DXプロジェクト支援事業」を通じて、連携先企業であるPLEN Robotics株式会社(以下、「PLEN Robotics」という)と共に、アルコール・眠気リスク・ストレス度のチェックを同時に行うAI搭載ロボット「Care Cube(注)」の実証実験を、2023年11月6日から約4週間にわたって、神奈川県内の2施設で行います。
(注)Care Cube:PLEN Roboticsが開発した顔認証AIアシスタント「PLEN Cube」と、リスク計測テクノロジーズが開発した音声解析エンジン「Motivel」で構成される製品で、発話音声を解析しメンタルヘルスを把握することができます。
1.背景
道交法改正に伴い、2023年12月より、白ナンバーの営業者を有するほとんどの事業所では、アルコール検知器でのチェックが必須となります。しかし、多くの事業所では、安全運転管理者及び補助者のリソースが不足し、また、アルコールチェック費用の増大に直面しています。つまり、①業務の効率化(省人化)と②費用面の削減という2つの課題があると認識しています。
そこで、当社並びにPLEN Roboticsでは、AI搭載ロボット「Care Cube」を活用することで、AIカメラで点呼(本人確認)を行いつつ、付属センサーでアルコール・眠気リスク・ストレス度のチェックを同時に行い、このチェック結果をクラウドデータベースに自動保存し、かつ、リアルタイムでの確認の実現と、異常時にアラートを通知する仕組みを検討しました。
当社とPLEN Roboticsは、2021年に業務提携して以来、音声解析技術を利用したヒューマンエラーのリスク管理サービスの開発を進めてまいりました。2022年、神奈川県新型コロナウイルス感染症対策ロボット開発支援事業の一貫として小田原市鴨宮ケアセンターにてメンタルチェックの実証を行い、2023年7月に「Care Cube」として完成させました。今回のプロジェクトは、①アルコールチェック、②発話音声解析で心拍数の変化を予測し、睡眠リスクを判定するという新機能を追加するための実証という位置付けになります。
2.実証内容
今回の実証実験では、AI搭載ロボット「Care Cube」を、神奈川県内の2施設に設置し、2023年11月6日から約4週間にわたって、被験者の皆様に計測をして頂きます。被験者は、2施設を合わせて約30名です。
計測方法について、アルコールチェックでは、呼気をセンサーに吹きかけます。眠気リスク・ストレス度は、マイクに向かって、3秒程度話しかけます。これら一連の計測動作は、AI搭載ロボット「Care Cube」がナビゲートするため、被験者の操作がスムーズに進むことが期待されます。
検証ポイントは、毎日の計測結果を受けた被験者の皆様において、安全に関する行動変容が発生するかになります。なお、この行動変容は、身体的な行動と非身体的な行動の両方を対象とします。また、AI搭載ロボット「Care Cube」に搭載されているセンサー類の動作確認も行います。
3.今後の展開
当社及びPLEN Roboticsでは、今次の実証実験を通して、アルコール・眠気リスク・ストレス度のチェックを同時に行うAI搭載ロボット「Care Cube」の製品化を目指します。製品化は、2024年夏を予定しています。
AI搭載ロボット「Care Cube」が、アルコール・眠気リスク・ストレス度のチェックを同時に行い、計測結果のクラウドデータベースへの自動保存、リアルタイムでの確認、異常時にアラートを通知する仕組みを通じて、安全運転管理者の業務効率を格段に向上させることに貢献します。同時に、本取組が、交通安全の向上並びに働き手不足の解消という社会課題の解決の一助となるよう事業開発を進めます。
■リスク計測テクノロジーズ株式会社 https://rimtech.co.jp/
リスク管理とデータ分析を通じて、社会・企業の持続的発展に貢献することを目指します。現在、ヒトに関するリスクに対応するため、声だけ3秒でモチベーションを可視化する「Motivel」、眠気リスクを検知する「Nap Meter」を開発・提供しています。 人材リスクによる収益機会の逸失や関連コストの増大を回避し、業務リスク(インシデント等)を回避することで安心・安全な職場環境の実現や関連コストの削減を支援します。
■PLEN Robotics株式会社 http://www.plenrobotics.com/
PLEN Roboticsは、2017年7月にロボティクス、通信、人口知能技術を実用的なアシスタントサービス/IoTデバイス化するために設立。PLEN RoboticsはAIアシスタントPLEN Cubeを通じてサービス業のオペーレーションの自動化、ヒューマンリスクマネジメントのDXにより、人手不足の悩みを抱える企業の経営改善に貢献します。