「発話音声を基に、眠くなる可能性を予測する技術」によって、睡眠不足を起因とする交通事故の削減を目指します。

リスク計測テクノロジーズ株式会社(本社:横浜市中区、代表取締役:岡崎貫治、以下「RimTech」)は、神奈川県が主催する「ビジネスアクセラレーターかながわ(BAK)」の「BAK NEW NORMAL PROJECT 2022」に採択されました。ジェネクスト株式会社と連携し、ポストコロナを見据えた新たな事業創出に向けて、「発話音声から睡眠不足を検知し交通事故を削減するリスク管理DX(以下、『本プロジェクト」)」の開発を進めています。

現在、小田原市、横須賀市と連携し、消防職員を対象に発話音声データの収集を行い、100名以上が本プロジェクトに参加者しています。この度、睡眠不足を検知する数理モデルの精度を向上させる観点で、心拍数データと発話音声データを紐付けた新たなデータ収集を開始しました。データは、ウェアラブルデバイスを装着した被験者を対象に、定期的な発話音声を収集しています。

RimTechは、リスク計測技術を活用することで「発話音声を基に、眠くなる可能性を予測する技術」を開発し、睡眠不足を起因とする交通事故の削減を目指します。

■AI音声解析エンジン“Motivel”

RimTechは、組織の「リスク管理、コンプライアンス、ガバナンス」の体制構築や運用を支援する「リスク管理プラットフォーム」を開発・提供しています。AI音声解析エンジン“Motivel”は、リスク管理プラットフォームを形成するプロダクトであり、発話音声のほか、様々な音を解析する機能を有しています。現在、主に人のセンシングを通じて、人に関するリスクを削減する様々なソリューションとして活用されています。

■本プロジェクトの背景

国内の年間交通事故件数は、約30万件(2021年)となっており、ピーク時の約95万件(2001年)から大幅に減少しているものの、まだ減少の余地を大きく残しています。昨今では2022年4月に道路交通法が改正され、アルコールチェックの厳格化が進んでいます。また、2018年には、旅客自動車運送事業運輸規則および貨物自動車運送事業輸送安全規則が改正され、睡眠不足の乗務員を勤務させることが禁じられています。

一方で、規制の強化に伴い、乗務員の安全管理に関する業務の負荷が増していることも事実です。安全性を確保しながら業務負荷を軽減するためにも、DXによる新しいソリューションが求められています。

RimTechは、人に関するリスクの削減に向けた発話音声解析エンジン“Motivel”を提供しています。“Motivel“の活用事例としては、露プーチン大統領のストレスを発話音声データから可視化することに成功しています(注)。

(注)参考記事:2022年3月31日付日本経済新聞
プーチン氏、侵攻で声に「緊張」 ストレス平時の4割増

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC2856X0Y2A320C2000000/